インフルにカテキンの力?徳島文理大が解明
「感染抑制」化合物合成 治療薬可能性も
緑茶成分のカテキンが、新型インフルエンザウイルスの心臓部に
直接作用して増殖を抑えることを徳島文理大学の葛原隆教授(薬学)
が突き止めた。
引用:Structural basis of the influenza A virus RNA polymerase PB2 RNA-bindingdomain
containing the pathogenicity-determinant lysine 627 residueから
県立大薬学部の研究グループがインフルエンザウイルスの感染を
抑える新規化合物の合成に成功し、動物実験の準備に入ったことが
15日までに分かった。本県特産の緑茶に含まれるカテキン成分の一種、
エピガロカテキンガレート(没食子酸エピガロカテキン)=EGCgの構造を
基に研究を重ねた。新しい抗インフルエンザウイルス薬の開発につなが
る可能性も出てきた。
EGCgの抗ウイルス感染抑制効果の作用があることは知られているが、
仕組みがわかったのは初めて。
新型やAソ連型などのA型ウイルスは、増殖に不可欠なRNAポリメラー
ゼという酵素を持ち、人間や豚の細胞中のRNAという物質を切断して新し
いウイルスの材料にしている。
葛原教授らが、A型ウイルスからこの酵素を取り出し、緑茶に多い5種類
のカテキンを一つずつ加えたところ、2種類で酵素が働かなくなった。
この2種類のカテキンと、酵素の分子の立体構造をコンピューターで計算し、
重ね合わせると、酵素分子の表面にある複雑な形のくぼみに、カテキン
分子がすっぽりと入り込むことがわかった。くぼみの中にはRNAを切断
する「刃」があるが、カテキンがふたをし、働かなくしていた。
同研究メンバーは、EGCgの構造を単純化、安定化した化合物を二十数
種類合成、犬の腎臓の培養細胞にそれぞれの化合物とインフルエンザ
ウイルスを添加して、効果を分析した。
EGCgは不安定な化合物で酸化、分解されやすいため カテキンは腸で
分解され、緑茶を飲むだけでは抗ウイルス効果は弱くタミフルやリレンザ
などのように、治療薬、予防薬などとしてインフルエンザ対処には効果が
低いとみられていた。葛原教授は「構造を少し変えて腸で分解されないよう
にするか、吸引式にすれば、効果的な新薬になる」と言う。
グループによると、合成した新規化合物は培養細胞レベルの実験で、EGCg
に比べて30~60倍程度、感染抑制効果が強いと確認された。EGCgとは異
なり、感染後の細胞群に添加しても効果が認められた。
安定性も優れているという。
インフルエンザの予防にお茶でうがいを
日本カテキン学会では、緑茶に含まれるカテキンに予防効果が期待で
きるとの報告がなされた。「緑茶うがい」についての医療、保健衛生関係者
らからの関心も高まっている。
全国有数の茶産地である静岡県では、以前から風邪の予防に緑茶で
うがいをする慣習がある。専用の給茶機を置き、児童に緑茶うがいをさせる
学校もある。
東京都東村山市の特別養護老人ホーム「白十字(はくじゅうじ)ホーム」の
田熊規方(たくまのりかた)医師は、静岡県立大学薬学部の山田浩教授
(臨床薬理学)の協力を得て、ホームの入所者に緑茶を使ったうがいや
口腔(こうくう)ケアを実施している。
田熊医師は「緑茶うがいを始める前の15年度には、入所者と職員の
計33人がインフルエンザを発症した。翌16年度は11人に減少し、それ
以後は20年度までが0~3人の範囲で、今年度は2人にとどまっている」
そのうえで、「当地は狭山茶の産地に近いが、一番安い緑茶を5リットル
のやかんで煮出して使っている。
院内感染の病原体となるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を
抑制する効果もある」と話す。
特ダネに出演したWHO=世界保健機関インフルエンザ担当者は、出
演者の質問に答える形で、「うがいが効果があるかどうか 医学的には
立証されていないけれど 清潔にすることはいいこと、うがいは良い習慣
なので やっておいたほうがいい」と話した。
手洗い、緑茶うがい、マスクなど手軽にできる予防策なので アルコール
消毒も含めて対策に役立てて欲しいと コメントした。
「緑茶うがい」の対インフル効果実証か
静岡県立大学薬学部の山田浩教授は平成16~17年の冬、全国の
老人ホームの入所者や病院の職員を対象に、うがいに緑茶カテキンを
使用したケースと使用しなかったケースで、インフルエンザ発症率の
調査を行った。
結果によると、緑茶カテキン水を試した76人のうちインフルエンザに
感染した人は1人(感染率約1・3%)。これに対し、カテキンを使わない
非カテキン水では48人のうち5人(同約10・4%)が感染し、緑茶カテ
キンの効果が実証されたとしている。
女性の緑茶と肺炎死亡のリスク
ふだん緑茶をよく飲む女性は、肺炎で亡くなるリスクが半分ほど
下がる調査結果を東北大公衆衛生学のグループがまとめ、米の
臨床栄養学の専門誌に掲載した。男性では差がなかった。
緑茶に含まれるカテキンという成分が肺炎を起こすウイルスや細菌
の働きを抑えている可能性があり、緑茶がインフルエンザを抑える
効果があるかどうかさらに調べる。
年齢や体力、結核感染の有無など、肺炎死亡と関係しそうな要因を
考慮して比べると、1~2杯飲む人たちは1杯未満に比べて41%、5杯
以上では47%、肺炎で死亡するリスクが低かった。
今回調べたのは季節性インフルエンザを含むウイルスやブドウ球菌
などの細菌で起きた肺炎が主体。飲食物が気道に入って起こる誤嚥性
(ごえんせい)肺炎などは除かれている。

徳島大学プレスセンター
徳島文理大学の葛原隆教授と津下英明教授による
インフルエンザ・ウイルスの研究成果がアメリカ生化学会誌に掲載
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=612
出典
緑茶好きの女性、少ない肺炎死 東北大調査
2009年9月28日15時0分
http://www.asahi.com/science/update/0928/
TKY200909280165.html
新型インフルにカテキンが効く?徳島文理大が解明
2009年10月22日04時25分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/
20091022-OYT1T00039.htm
緑茶で新型インフル予防 カテキンの抗ウイルス作用に注目
2009.10.7 08:43
http://sankei.jp.msn.com/life/body/091007/
bdy0910071545005-n1.htm
インフルにカテキンの力 県立大グループが「感染抑制」化合物合成
「静岡の茶に習う」治療薬可能性も
静岡新聞 2009/10/15
http://www.shizushin.com/news/feature/tea/
20091015000000000072.htm









